「戸締り」や「仕事内容」を何度も確認する男性
症状詳細
几帳面な性格であった。いろいろとストレスもあり数年で辞めてしまうことが多かったが、就労は出来ていた。以前からあった症状だが、鍵を閉めた後に数回確認することがあった。しかしこの数ヶ月は、一度出勤して仕事をするが、戸締まりしたか不安になり、昼休みに家に帰るといった症状が出るようになった。最近では、職場でも数か月前の仕事内容を何度も同僚に確認するようになり、同僚から叱責を受けるといったトラブルもあった。当院を受診した。
治療経過・結果
「強迫性障害」と診断し、抗うつ薬などの薬物療法を開始した。また本人に強迫性障害の説明を行い、併せて行動の見直しを行い、まずは「戸締まり」行動の我慢から行うこととした。患者は「強迫性障害」のことをネットや本などで調べるようになり、自分なりに確認行動の抑制について対策を立てられるようになってきた。3ヶ月ほどすると症状はかなり自制できるようになり、職場でのトラブルもなくなった。
考察・解説
「強迫性障害」の患者である。最近はこのような典型例は少なくなったようですが、職場や家庭でのトラブルに「強迫性」が関与している例は多いと思います。自分の思い通りにならないと、イライラすることが多い人は注意です。薬物療法・行動療法あわせて行うことで効果が出る例が多い印象であります。
類似する症例
以前から生理も不定期であり生理前に頭痛・めまい・吐き気が強かった。 婦人科に通院したところ、「月経前症候群」と診断され低用量ピルを勧められ使用したが、むしろ症状が強くなり中止した。その後は漢方薬を処方されて経過を見ているが、1年経っても効果はあまりない。 意を決して当院を受診した。 ...もっと見る
元々、人が多いところは気疲れして苦手であった。職場の環境はそれほどストレスはないと自分では感じていたが、仕事を初めて数ヶ月たった頃から、バスや電車、またデパートなど人が密集するところで動悸・息苦しさ・めまいなどを感じるようになった。内科や耳鼻科を受診しても心臓などに異常はなかった。当院に相談した。 ...もっと見る