「うつ病」だけど「抗うつ薬」が効かない!
症状詳細
10年ほど前から、定期的に抑うつ気分や意欲低下が出現し、「うつ病」としてメンタルクリニックで治療していた。いろいろな「抗うつ薬」を使用するが効果は乏しく、症状は低空飛行で、毎年のように仕事を休職していた。自分は「うつ病」でなく、「なまけ病」ではないかと思っていた。職場の異動で引っ越し、当院を受診する。
治療経過・結果
治療効果の乏しさから、単なる「うつ病」ではなく、「“かくれ”躁うつ病」ではないかと感じた。「抗うつ薬」は使用せず、気分安定薬に加え、抗精神病薬や抗てんかん薬を少量使用するなどして薬剤調整を行った。気分は少しずつ安定していき、本人も実感している。この2年は休職もない。
考察・解説
私が勝手に「“かくれ”躁うつ病」と呼ぶのは、いわゆる双極性障害2型で、さらに「軽躁状態」もほとんど目立たないタイプの方であります。見た目は完全に「うつ病」ですがその治療が効かず、「躁うつ病」の治療が奏功する患者が確実に存在します。
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