トップページ > 症例紹介 > 「やる気が出ず、他人に会いたくない」といった「うつ病」のような老年期女性・・・

「やる気が出ず、他人に会いたくない」といった「うつ病」のような老年期女性・・・

74歳、 女性

症例キーワード: うつ病意欲低下物忘れ認知症

症状詳細

2人いた子供はすでに自立して、孫も数人いる。3年前に夫を亡くしてからは1人で過ごしていた。1年ほど前までは、近所の友人たちとバス旅行やデパートに出かけることもあったが、最近は他人に会うのが億劫になってきた。毎日、家事をしたりテレビを見ながら、漫然と過ごしていた。年に数回は、子供や孫たちが遊びに来るが、その時は家族が見ても特に問題はなかった。物忘れなども目立たなかった。この3ヶ月は食欲もあまりなくなり「もう年だから・・・」と食事を抜くことも多くなってきた。入浴も2日おきになってきた。そのことを聞いた家族が「うつ病」ではないかと心配して当院を受診させた。

治療経過・結果

家族は「うつ病」ではないかと心配していた。本人は「いろいろやる気はない、他人に会いたくない」「でも、うつ病ではない」と述べる。会話した印象でも「うつ病」らしさは目立たなかった。簡易認知症テストで23/30と認知症の可能性が示唆された。近くの医院に頭部検査をお願いしたところ、側頭葉の萎縮傾向があることが判明した。本人にも説明したうえで、抗認知症薬を開始したところ、食欲や意欲面が改善され、週に数回のデイサービスも利用するようになった。家族も「以前より元気になった」と安心している。

考察・解説

「物忘れ」ではなく、「意欲低下」で受診した認知症初期の方と思います。認知症の初期はこのような「うつ病」のような方も珍しくありません。特に老年期で「他人に会いたくない」といった傾向は要注意だと感じています。抗認知症薬は、認知機能の低下を緩やかにするといった効果がありますが、薬剤の選択次第で意欲面も改善するといった効果も期待できます。

類似する症例

うつ病不安障害自律神経失調症頭痛

難治性の「頭痛」がある男性

数年前から時に頭痛はあったが、この1年ほどは毎日頭痛と吐き気に悩まされるようになった。近くの医院で頭部の検査も行い、「片頭痛」と診断され薬を使用していた。頭痛薬は飲むと短時間は効果があるが、すぐに切れるため1日5回ほど使用することもあった。薬の副作用か、時に胃が痛くなることもあった。思い切って当院を受診した。 ...もっと見る

うつ病躁うつ病

「テンション高く、金遣いが荒くなる!」

独身、実家暮らしで仕事はしていた。職場では頼られる存在として力を発揮していた。20歳頃から気分の浮き沈みは感じていたが、調子いい時は寝なくても仕事や家事ができる気がしていた。30歳近くなり、浮き沈みが大きくなった感じがあり、調子がいい時はイライラしやすく、人から「最近テンション高いね」「よく喋る」と言われることが多くなった。その頃は金遣いが荒くなる傾向があり、貯金していたものをすべて吐き出す...もっと見る

お問い合わせ

お電話・FAX・メールでお気軽にご相談ください。

お電話でお問い合わせ

電話 099-813-8338

受付時間
月~土 9:00~12:30 / 14:00~18:00

FAXでお問い合わせ

Fax. 099-813-8870

24時間受付中
後日、ご案内のお電話をさせて頂きます。

メールでお問い合わせ

ご相談メールフォーム

※当院に通院中、または通院予定の方専用メールフォームです。

※初診のかたの受診予約はお電話にてお問い合わせください。

診療時間について
午前9:00~12:30※
午後14:00~18:00

※午後の診察がある日は、午前の診察終了後~14:00までは当院は閉院します。院内の使用は出来ません。
■日曜日と祝日は休診です。

トップへ戻る