自律神経失調症について
自律神経について
右の図の「たくあん」のようなものは、体を縦に走る大事な「脊髄」です。自律神経とはそこから出る「交感神経(赤)」と「副交感神経(青)」のことです。
図で言いたいことは、「自律神経は全身臓器のほとんどに関係している」ということです。
一般的には「交感神経」は興奮するときに働き、「副交感神経」はリラックスするときに働きます。この2つの神経がうまく作用して体の調子を整えているのです。
自律神経失調症について
自律神経失調症とは、「交感神経」「副交感神経」がバランスを崩した症状です。
上記の通り、全身に関与している神経ですので症状も全身で出現します。
自律神経失調症とからだの病気で関係が深いものとしては、右記の他にも更年期障害・高血圧・胃炎・胃潰瘍・喘息・メニエール症候群・じんましん・脱毛症など枚挙にいとまがありません。
自律神経失調症とメンタル疾患との関係
自律神経失調症は様々なメンタル疾患とも深い関係があります。いくつか例を見てみましょう!
「疲れているのに眠れない!」
夜になると働く副交感神経がうまく働いていないのかもしれません。不眠症の方がよく言う言葉です。
「緊張するとお腹がキューと痛くなる!」
便秘になる人は交感神経が、下痢になる人は副交感神経が勝手に作用しているのかもしれませんね。この症状は過敏性腸症候群みたいです。
ちなみに旅行中、よく便秘になる人はいませんか?おそらく、見知らぬ土地で内心緊張して交感神経が優位になっているのかもしれませんね!
「特に原因もないのに、急に心臓がドキドキして死ぬかと思った」
興奮する際に働く交感神経が、勝手に作用したみたいですね。これは典型的なパニック発作です。パニック障害が疑われます!
なぜメンタルクリニックで自律神経失調症を治療するのか!
理由は簡単です。
自律神経失調症に効果があると思われる薬剤において、もっとも多くの種類の薬剤の処方経験・知識があるのは、メンタルクリニックの医師だからです。意外と思われた方もいるでしょう。
また自律神経失調症の方は、薬剤に対して非常に敏感になっており、不安も強いです。その不安をキャッチして、希望に応じて少量の薬剤から治療するといったことは、普段から私達が行っている治療なのです。