「夜に大声を出す!」中学生
症状詳細
特に問題なく学校生活も送っていたが、半年ほど前から夜中に大声を出して、時には起き上がるようなこともあった。次の日に家族が尋ねても本人は覚えていない。家族は「これが夢遊病か」と思い、内科や脳神経外科を受診した。脳外科では頭部MRIや脳波も行ったが異常はなかった。精神病ではと思い、当院を受診した。
治療経過・結果
脳波検査は異常なかったが、睡眠時随伴症(夜驚症や側頭葉てんかん)を考え、抗てんかん薬を使用した。その後は、症状はピタリとなくなった。
考察・解説
脳波異常はなかったですが、おそらくは軽度の側頭葉てんかんの類があるのではと思い治療しました。夜に脳波をとれば(終夜睡眠脳波検査など)異常を捕まえられるかもしれませんが、検査はなかなか大変です。10歳前後では「夜驚症」など、中年以降になると「レム睡眠行動障害」といった睡眠時随伴症が見られやすいです。若年時は脳波も変動しやすいため、しばらくはこれで経過をみていいのではと思います。