「仕事でミスが多い!」~大人の発達障害~
31歳、 男性
症例キーワード: AD/HD(注意欠陥・多動性障害)発達障害
症状詳細
20代の頃からいくつかの職場で勤めたが、みんながしないようなミスをすることが多く、そのことで人間関係をこじらせ早期に退職することが多かった。最近始めた職場でも、同様のことが起こっている。友人に勧められてメンタルクリニックを受診してみた。
治療経過・結果
診察中もやや落ち着きがなく、会話が上ずっている感じがあった。診察の結果、AD/HD傾向があることが判明した。職場にもこのことを伝えて、またAD/HDの薬剤も始めたところ、やや落ち着きを取り戻し、また職場の理解も得られて患者本人は職場に通いやすくなった。
考察・解説
いわゆる「大人の発達障害」と呼ばれる方であると思われる。診断がついたことで職場が理解をして、患者の負担を減らす契機となった。いい職場であると思われた。薬剤の効果は「昼間に少し頭がシャッキリする」といったものであったが、本人は効果を自覚しており現在も継続している。
類似する症例
幼少時から元気で落ち着かず、時に乱暴なところもあった。小学生になっても落ち着かず、授業中も静かにできなかった。小学2年生から「特別支援学級」に編入した。小学4年生時に、ある小児科で「AD/HD」と診断され、専用の薬物を使用してみた。しかし食欲低下の副作用が起こり、また特に落ち着くこともなく効果も乏しかった。本人・両親ともに薬物は中止を希望した。小学5年生になり、夜3時ごろまで寝なくなった。両...もっと見る