「インチョーのビンタん中」 第1回 認知症
「インチョーのビンタん中(なか)」 は院長の普段思っていること、治療方針などを熱く語るコーナーであります!
第1回は「認知症」であります。
現在、この領域ではもっともホットな疾患かもしれません。
こんなに皆が知っているのに、皆が治療のことを知らない分野も珍しいです。
また世間には間違った知識も拡がっています。
少し整理しますが、認知症は大きく分けて4つのタイプに分類出来ると思います。
- アルツハイマー型認知症
- 血管性認知症
- レビー小体型認知症
- 前頭側頭型認知症
ですね。
タイプにより治療方針が変わるのはもちろんです。
発売されている認知症薬が、ほぼアルツハイマー型にしか効果がないことも知っていますか?
効果と言いましたが、進行を遅らせるのみなので、飲んでいる本人はもちろん、処方した医師も効果を測ることは出来ません。
認知症のタイプによっては、薬の副作用の方が目立つこともあります。
先ほどタイプの話をしましたが、これらが重複している方も多く見られます。
また、4タイプの中で、移行していく方も多く認めます。
認知症の初期症状は「物忘れ」ではなく、僕自身は元気(意欲)のなさ、引きこもりが多いのではと思っています。
穏やかだった方が、急に怒りっぽくなるのも要注意です。
持病の薬の副作用で認知症症状が出ることを知っていますか?
言いたいことを言いましたが、言いたいことをまとめると、
- 「一度診察しただけで、すぐに認知症の薬を出す医師は疑え!」
- 「認知症を疑う前に、今飲んでいる薬を疑え!」
- 「認知症は物忘れが出てからでは少し遅い。元気がなくなれば早めに受診!」
です。
認知症初期に来院されることを切に願います・・・